さるぢえブログ

2012秋、パリで見たギャラリーとか、少々、まとめ的なもの

とりあえずの備忘録。展示ごとの感想は書いていない。
パリのギャラリーだから特に凄いとか無いけど、VU'は大きなギャラリーだったよ。写真に限らずギャラリーが多い。東京に比べたらかなり規模の小さい都市だと思うけど、ギャラリーが密集している通りがあったり、つまり市場があるって事なんだな。
パリに土地勘が無いので、迷子になりながらギャラリーを探していたので、思った以上に見られなかった。Mois de la photoだけで80くらいの展示がある。美術館でも写真の企画展をやっている。offもいろいろある。offは元気があって楽しい。最低でも2週間くらい滞在できないと満足に見られない感じ。おまけに、公式サイトに掲載されているギャラリーの住所が違うとか、やってるって書いてある営業時間に開いていない店とか、フランスっていい加減で、サービスを受ける側としては少々大変。ある意味人間的でマイペースで、ある意味うらやましい。

秋のパリの人達は、黒いコートの人が多い。天気もどんより曇が多い。日が暮れるのも早い。なので夏とは打って変わって暗い。
キャンバス地のコンバースを履いている人はほとんど居ない。居るとしたらアメリカ人らしき英語を話す人。
観光地？で見かける、日本の女の子達は綿菓子のようにフワフワしている。日本の中だとわからないけれど、外では、そのコントラストがはっきりする。相対的に見れば自分もあんな感じなんだろうな。と、思う。パリに居る女性は、はっきりしているからね。街でおばちゃんに親切にされたり、怒られたり。

PARIS PHOTO

サイト→

日本のギャラリーもいくつか出展していた。
TAKA ISHII
THE THIRD GALLERY AYA
MEM
TARO NASU

Mois de la photo 2012

公式サイト→

Maison européenne de la Photographie

Galerie VU’
Richard Dumas

Centre Culturel Suisse

Galerie Tagomago

Galerie les Filles du Calvaire
Devant un champ obscur :: Corinne Mercadier 

Instituto Cultural de México

Galerie Anne Barrault
Manuela Marques 

Galerie Roi Doré

Galerie Binôme
Thibault Brunet::Vice City

Cite Internationale Des Arts

Musée de la Chasse et de la Nature

Hôtel de Sauroy
Le temps des lucioles 

Musée d' Art et d' Histoire du Judaïsme

In Camera

Académie des beaux-arts

FIAP Jean Monnet

Espace Lhomond
Après tout::Amaury Da Cunha

Pavillon Carré de Baudoin
Guillaume Herbaut : 7/7

Fondation Henri Cartier Bresson

Atelier-Galerie de l'artiste
L’invisible labyrinthe des temps::Alain-Gilles Bastide

Mois de la photo OFF 2012

offのサイト→

CORPUSX4

Elise Prudhomme

ポンピドゥー・センター（Centre Pompidou）

http://www.cnac-gp.fr/
Voici Paris

雨でお布団にくるまる

見たい写真展もあったし、処理したい色々な事もあるのだが、雨なのでお布団にくるまってぬくぬく過ごした。

カロタイプ講評講座、新しい人が入って来て新鮮。

10月になってバイト先でリストラやら人が辞めたりしたので、忙しくなった。頭の中でずーっと写真の事を考えているのとか、イロイロで、普段怠け者な脳みそくんの回転数が上がったまま落ちて来ないのを放置していたら、耳の奥がジリジリして来てボワワーンと詰まった感じで休まらないので、お灸してもらった。自覚症状が耳に出てくるのは、かなり良くないんだよね。静かな所なら問題ないけど、ざわざわした所で人の声がノイズに埋もれて分離出来ない時がある。ちょっと面倒。

上がったままの状態が少し、緩和されているのか？

去年から行きたいと思っていたParis PhotoとMois de la photo a Paris に行く事にした。ホテルの部屋をシェアできる写真友達が登場！
パリのホテルは高くてシングルで泊まるのはすごく割高なのだよね。ホテル探しまくり。

Mois de la photo a paris 関連の写真展は、パリのあっちこっちのギャラリーでやっている模様。スケジュールを作らないと見逃しそうだ。美術館も写真展だしね。思ったよりノンビリする時間は無さそうだ。

フランスには夏しか行ったことないから着るものに悩みちゅう。久しぶりに「地球の歩き方」を買ってしまたよ。

伊藤計劃「メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット」をちびちび読みかけ中。

よしながふみ「大奥」７巻入手。

今のところは悪くない

人生の後半戦もだいぶ消化している気がするので、今後どうなるか不安材料には事欠かないけど、ご飯をごちそうしてくれる友達やら、「おめでとう」のメッセージくれる友達やら、写真に突っ込み入れてくれる友達やら、今のところ悪く無い感じ。ありがたい事だなぁ。

今日も、ちと遠出する。山の木が紅葉していて雑木林の微妙なグラデーションにうっとり。春の緑のグラデーションも良いけど秋のグラデーションも素敵だ。夕方、雲が赤く染まっていく様子を眺める。次は何処に行こうかな。本当は電車で出かけるのが好きだけど、バス安いのが魅力的だ。でも、本当は電車に乗りたい。

明日は、溜まったネガを現像しよう。

織物かクモの巣のような

長い作品じゃないけれど、なかなか読み切れなかった「からくりからくさ」やっと読み終わる。
バタバタしていて落ち着かず、装丁が気に入って高遠まで買いに行った本なので無造作にリュックに詰め込む気になれず、というのが原因なんだけどね。
携帯電話もインターネットも無くて電話と手紙の世界の話だから、ネット漬けの生活をしているとそれだけで少しおとぎ話のような気がして来る。Wikiによれば1999年に新潮社から出た作品だから電話と手紙の世界というのありだっただろうな。個人的にはネットでホームページを公開しはじめたのが1996年末で、ネット漬けが加速したのは多分この10年くらいだけどね。

そんな瑣末な事は置いておいて、色の名前が沢山出て来る。頭の中で想像するだけなんだけど美しい感じだ。そこにいろいろな思いがからまって本当に織物みたいな小説だなぁ。最後に”火”でリセット再生。正しいね。以下、作品の中からの抜粋。

 呪いであると同時に祈り。憎悪と同じくらい深い慈愛。怨念と祝福。同じ深さの思い。媒染次第で変わっていく色。経糸。緯糸。リバーシブルの布。
一枚の布。
ひとつの世界。
私たちの世界。 

 こんな風に写真を組めないだろうかと思ってしまうよ。

お天気の良い日にもう一度くらい高遠に行ってみようと思う今日このごろ。ちょっと遠いけど出かけたくなる理由の１つに、実は、東京を出ると深呼吸できる気がするってのがあるんだよね。

本を買いに、ちょっくら高遠へ

竹尾ペーパーショーで見かけた本が欲しくて、昨日、高遠へ行ってきた。中身は文庫なんだけど、装丁が素敵だったので、どうしても欲しくなったのだ。高遠のブックフェスティバルで作られた特別な装丁の本なので高遠に行けば手に入るんじゃ？ちょうど「本の街」というイベントもやっているし、ついでに写真撮って一石二鳥と突然行く気になる。

日帰りは少し残念だったけど。
東京→あずさ→飯田線→伊那→バス→高遠→ウロウロ→本を漁って→目当ての本を入手→お茶＋読書→高速バス→東京→ヨドで印画紙買って帰宅。飯田線は子どもの頃に豊橋から乗った事あるけど、ドアを開けるのは手動なのは相変わらず。晩秋の田舎の空気に触れるのは本当に久しぶりだった。道中、前日の写真のセレクトの事が頭のグルグルする。

高遠は交通の便が良い所とは言いがたいけど、町並みはきれいだし思ったより廃れた感が無かった。都会と直結だと流出しちゃうから廃れ度が高まるのかもしれないなぁ。特に何かあるってわけでもないけど、美味しいコーヒーの店もあったし。景色の良い所だった。今回、天気悪かったから天気の良い時に行ってみたいな。

中身は新潮文庫の「からくりからくさ」なのだけれど、トビラの所に本の町って入っている。他にSFだったりいろいろな文庫が装丁されていたよ。

天気、また雨。しかもよく降る。

木曜日。富士山に興味ないけど、5合目まで行くチャンスあり。寒くて面白かった。ここも中国語が飛び交っている、日本人より沢山いるんじゃなだろうか。今の日本から中国人旅行客を引いたら成り立たない所もあるんじゃないかな。かつて繁盛していた地方の寂れ具合は尋常じゃない。ゴーストタウン一歩手前な地域も存在。高低差も経済格差も激しい1日だった。

金曜日。暗室三昧。一緒に暗室三昧の友人とカロタイプでみっちり作業。フィルム現像とワークプリント。XTOL 1:1悪く無い。作業していたら、妹から「大変な事になっているよ！」と電話が掛かってくる。突然の身内の不幸の知らせっだった。家に帰ったらPCの方に、ネットに親和性のない父ーちゃんから短いメールが届いていた。昨年に続き「死」が身近にある年に。お通夜、葬儀を失礼しても良い事になる。なんとなくつぶやく気がしない。しばらくは静かにしていたい気分。

土曜日。土田ヒロミトークショーに行く。土田さんの作品をよく理解していなかった事が判明。土田さんの作品を好きになる。

おやつは焼きそばパン

CL買ってみた。1,500円もするんですねあの雑誌。
フランスに行きたい＋コッテリ色が乗った写真が見たい。
そんなわけで、突如カラーが撮りたい気がする。モノクロが煮詰まっているわけじゃないのですけれども。明日のお天気はどうなんだろう。久しぶりに6×9を持って出かけるかな〜。

天安門事件20周年で、いろいろニュースが出て来てる。ウアルカイシが太っていてビックリ。もう、おじさんだもん当たり前か。
初めての海外旅行は中国。天安門事件後の春「一週間ばかり北京をウロウロする」だった。もう20年も前の事らしいから、だいぶ記憶が曖昧な気もするけど。北京空港は地方空港みたいにこじんまりで、暗かった。
一応ツアーだったけどフリープランで一人だったから、やたら緊張して、やたら広くて、乾燥していてホコリっぽかった印象だけが残っている。実際ノドが痛くて1日ホテルでじっとしていた日もあったな。それ以外は、トイレットロールを入れたカバンを斜めに掛けて、やたら歩いたような…。
天安門事件後閉鎖になっていた広場が解放されたばかりで、とりあえず広場に行ってみたけど、観光客がみんな記念撮影していた。そこで出会ったイタリアからの留学生に広場のハシにあるケンタッキーフライドチキンを奢らされた。
ホテルで申し込んだ万里の長城ツアーは英語バージョンしかなくてチンプンカンプンだったけど、今よりひどい片言英語でなんとかわかったのは、参加者の中に、日本に居たことのある退役軍人のおじさんが居たり（在日米軍だったんだね。）、やたら箸を使うのが上手いアメリカ人が居たり。
地下鉄で切符買うのも窓口に突入して気合いで買うのが結構楽しかったり（日本でそんな事できないでしょう。）、タクシーがぼったくりだったり、今思うと不条理で面白かったな。
写真も撮ったけど、ネガどこにやったんだろう。
もう一度行きたいとはあまり思わないけれど、その後の北京を見ていないのでタイムマシンに乗った気分で行ってみるのも、もしかしたら面白いかもしれない。

帰還

前半の明るい曇りに雨で、げんなりしていたので、今回はあまり撮れないね。のハズが気がついたら20本以上撮っていた？変だ。
地方都市のさらに地方の地盤沈下は尋常じゃないね。
地方都市の古本屋には、SFの文庫が豊富。
あんかけスパゲッティーを食べる。
南極観測船「ふじ」でワクワク。
倉庫街にウシシ。
最後に日暮れの時間にぼーっと空を眺めれられたのは、いつの事だっただろう。
魚の頭を相手に、やきとんを食べる。
コーヒーには、豆とかあられが付いていなくちゃね。

2006秋2Bモンゴル撮影隊

2006.9.18〜25
機材はNikonFM10、T-MAX400を40本。万が一にCanonのコンパクトカメラ。埃に強くて落としても壊れそうにないセット。

モンゴル２回目の旅。少し冷静。
ひたすら広くて大味な風景が広がるモンゴルも、地方によってその風景がガラリと変わる。
前回のハルホリン方面への旅は観光地だった。季節も夏で草原も豊かな風情だった。家畜も良く見かけたし、道路で対向車があった。
今回のマンダルゴビへの南へ下る道は、寂しい風情。車も少なく、思ったより家畜も見かけない。当然、人口密度もかなり低い。

ウランバートルを出てからマンダルゴビで２泊してからイヘ・ガスリン・チョローへ。
小高い岩山が延々と広がる所。まるで火星の風景。乾燥していて砂埃が多く厳しい場所。
一人で岩山の上に座ると風の音しかしない。
風がなければ、ぼーっとなんの音もせず、自分の音しか感じられない。
ずーっとここに居たら自然と自分の境界線が怪しくなりそうな気がする。
宗教者がここで修行したらすぐに悟りが開けそうだ。
そんな場所で牧民宅で２泊。
そこから、ウランバートルへ戻る行程。
途中国際列車の停車駅のあるチョイルで休憩をしつつ、ウランバートル近くの避暑地のテレルジで一泊。
さすがに北の方は寒く、-4度対応のシュラフがちょうど良くて助かる。

ウランバートルへ戻る。
殺伐としたところが好きな私でさえ、都会へ戻って来た時は正直ホッとした。
社会主義時代からある老舗ホテルにチェックインし１週間分の汚れを落とし、お買い物、伝統芸能鑑賞。食事をする。

帰りの飛行機からはリアルGoogleEarth。モンゴル領内（多分）は、荒涼としており山脈を隔てて中国領になってくると畑が見える。ちょっと緑っぽい。
大陸上空を出て日本海を横切る。日本列島は、緑が豊。
成田上空で徐々に高度が下がって来ると日差しが柔らかい。
入国してターミナルを出ると柔らかい空気に、何とも言えない気持ちになる。
この柔らかさの中で生まれてしまったら、いやでも日本人だな。
日本が嫌いな私だが、日本人であることは宿命なんだと思い知らされた(悔しながら)旅だった。

撮影フィルムは39本。本数が多くて自家現像する気力がなくラボに現像に出した。
さてさて、モンゴル写真展はどうなるのか、すでに悩みモード。

無事帰国

前評判の寒さからは拍子抜けするくらい、寒くなかった。
Gorey Hammerさん、コメントありがとうございます。
今回のモンゴルは、荒野でした。
まだ、フィルム現像にも出していないのですが、どうまとまるのかかなり不安。