2006.9.18〜25
機材はNikonFM10、T-MAX400を40本。万が一にCanonのコンパクトカメラ。埃に強くて落としても壊れそうにないセット。
モンゴル2回目の旅。少し冷静。
ひたすら広くて大味な風景が広がるモンゴルも、地方によってその風景がガラリと変わる。
前回のハルホリン方面への旅は観光地だった。季節も夏で草原も豊かな風情だった。家畜も良く見かけたし、道路で対向車があった。
今回のマンダルゴビへの南へ下る道は、寂しい風情。車も少なく、思ったより家畜も見かけない。当然、人口密度もかなり低い。
ウランバートルを出てからマンダルゴビで2泊してからイヘ・ガスリン・チョローへ。
小高い岩山が延々と広がる所。まるで火星の風景。乾燥していて砂埃が多く厳しい場所。
一人で岩山の上に座ると風の音しかしない。
風がなければ、ぼーっとなんの音もせず、自分の音しか感じられない。
ずーっとここに居たら自然と自分の境界線が怪しくなりそうな気がする。
宗教者がここで修行したらすぐに悟りが開けそうだ。
そんな場所で牧民宅で2泊。
そこから、ウランバートルへ戻る行程。
途中国際列車の停車駅のあるチョイルで休憩をしつつ、ウランバートル近くの避暑地のテレルジで一泊。
さすがに北の方は寒く、-4度対応のシュラフがちょうど良くて助かる。
ウランバートルへ戻る。
殺伐としたところが好きな私でさえ、都会へ戻って来た時は正直ホッとした。
社会主義時代からある老舗ホテルにチェックインし1週間分の汚れを落とし、お買い物、伝統芸能鑑賞。食事をする。
帰りの飛行機からはリアルGoogleEarth。モンゴル領内(多分)は、荒涼としており山脈を隔てて中国領になってくると畑が見える。ちょっと緑っぽい。
大陸上空を出て日本海を横切る。日本列島は、緑が豊。
成田上空で徐々に高度が下がって来ると日差しが柔らかい。
入国してターミナルを出ると柔らかい空気に、何とも言えない気持ちになる。
この柔らかさの中で生まれてしまったら、いやでも日本人だな。
日本が嫌いな私だが、日本人であることは宿命なんだと思い知らされた(悔しながら)旅だった。
撮影フィルムは39本。本数が多くて自家現像する気力がなくラボに現像に出した。
さてさて、モンゴル写真展はどうなるのか、すでに悩みモード。