風邪ひいたりで行くのが今頃になった「ブレードランナー2049」。客層は学生〜中年おじさん、おばさんと幅広いのが興味深い。
よくできてる。前作をイメージさせるシーンを各所にちりばめ、「ふたつでじゅうぶんですよ。」を語る元祖オタク世代を黙らせつつ、前作の構造を借用して破綻なく新しいお話を作るのは大変だっただろう。監督さん偉い頑張ったなぁ。「2049」は、オリジナルからコピーした遺伝子を持つKのようだ。伏線張りまくってるっぽいから、さらに続編作るつもりなんだろうね。
オリジナル「ブレードランナー」が公開されて30年以上の年月が過ぎての続編。映画の中も30年の時間が流れていた。デッカードは老人になりつつあり、小娘だった私はおばさん真っ只中。
オリジナルを最初に見た時の記憶を呼び出す。友達の部屋でビデオで見て、あの時もラストシーンで泣けて、あの部屋はもう無いだろう、その友人とは喧嘩別れしたままで、「2049」を見ないで人生を終えたヤツは幸か不幸かどちらでも無いような気がしたり、自分の中身が変わらないまま体だけが老化しており、作品について考えていたつもりが自分の記憶をズルズルと引き出しながら、この映画は鏡か?と、思う。
劇場を出て入ったスパゲッティー屋は、古いアイドルの曲が流れていて、30年前からあったかもしれない。
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