「焼きピン」というのは、写真をプリントする時のピントの事。
多分、2日前の出来事。小全紙プリント枚数が増えて来たのでカロタイプの壁に下げて全体の様子を確認していた時、横で見ていたアシスタントのAさんが、あるカットを見て「焼きピンが悪いです。」と指摘。 (Aさんは、すごく目が良い。ネガに付いたゴミとりが得意技。)
「うそー!」(2通りの意味がある。1:ピントちゃんと合わせているから、それはあり得ない。2: 今、それ言われるのキツイ。)
「なんで分るの〜。」
「なんか、もやーんとしてるんです。」「これもダメです。」
引き伸しレンズは、4年ほど前に中古で買ったNikon63mmのレンズ。ずーっと、それを使っているので、カロタイプでもそれを持ち込んで使っていた。
「もやーん」の原因を究明するために検証開始。
- 私のピントの合わせ方を確認。ピントを合わせた状態を、白岡さんとAさんに確認してもらう。
- ピントルーペもチェック。
- ネガもT-MAX, Fuji, Tri-Xを比較。自家現像とラボ現像も比較。
- Nikon 50mmとFuji 50mmを比較。
- 白岡さんの63mmとも比較。
結果、Nikon 63mmは他のレンズと粒子の見え方が違う。ピントが合っても、粒子がカチカチっとしない。一番カチカチっとクッキリ、ハッキリなのは、Nikon 50mmでした。
さらに、私の63mmは光軸がずれているっぽい事も判明。端のほうなんてチェックしないから気にもしなかったさ。
よって、引き伸しレンズを50mmに変えてプリントしてみる。写真がカッチリした。63mmは、写真をすごく柔らかくしたい時に良いのかもしれない。
最低プリントするべきカットは焼いたので、今日は「もやーんとしてるんです。」な、カットをプリントし直した。ビックリした。「うわ!カッコいい写真。」と例によって自画自賛。にしし。