木曜日は、カロタイプが定休日なので自分のプリントから物理的に離れる。
銀座ニコンサロンで開催中の、暗室の友、荒川拓大写真展「識閾」。
プリントしている時の事もセレクトしている様子も知っている。最初は普通のモノクロプリントだったのが、ある時を境にぐぐーっと黒くなって静かに高密度になった。ハイライトは無い。私の「乾いた魚」よりもコントラストが低い。会場に帯のように黒いプリントが並んでいる様子は圧巻。圧縮された黒の中の微細なかすかな黒を息をひそめて探す。相対的にハイライトだがグレーのザラついた感触を楽しむ。見る事を強要する不親切な写真。良くわからない黒い写真。慎重にみつめながら写真の翳の中をダイブした。魔術師誕生だね。また、潜りに行こう。
「自分の写真はどうするんだい?」っていう突っ込みは避けられず。
新宿ニコンサロンで開催中の、佐藤静香写真展「たくと」。
作者の弟さんを撮った写真。素直に良い写真。家族の様子も所々、滲み出ている所が、また、良しな感じ。このシリーズは続くのだろうか。
同じく新宿ニコンサロンの、千村明路写真展「砂界 ~SHAKAI~」。
海岸の漂流物の写真。いろいろ訴えたい事があるみたいだけれど。
会場で遭遇した友人とヨドに寄って、三脚を品定めしたりして帰宅。一人だと決められないけど物知りな友人が居ると、落としどころがはっきりして良いね。
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